インフルエンザの症状は?風邪とどこが違うの?予防法は?
毎年、冬になると耳に入る言葉が「インフルエンザ」ですね。
しかし、よく考えてみると「インフルエンザって一体なに?」と
思ったことがありませんか。
多くの人が単なる風邪だと思ってると思うのですが、実は風邪と
インフルエンザは全く別物なんです。
今回はその違いについてお伝えしていきます。
[インフルエンザ(流行性感冒)]
インフルエンザは、インフルエンザウイルスの感染によって起こります。
インフルエンザにはA型、B型、C型と3種類があり、特にA型インフルエンザウイルスは
感染力がとても強く、日本では毎年冬に、「季節性インフルエンザ」として流行しています。
A型は特に突然変異を起こしやすく、それにより発生してくる新型インフルエンザウイルスが、
大流行を引き起こします。
[インフルエンザの症状は?]
インフルエンザの症状は、急に高熱が出たり、からだ全身にも症状が出て、
インフルエンザと風邪の大きな違いというのは、
風邪は身体に症状がないのに対して、インフルエンザは、強い全身症状が発症します。
インフルエンザに感染すると、約24時間~72時間の潜伏期間を過ぎ、
突然38~40℃の高熱が出ます。
また頭痛や身体の関節痛、筋肉痛、倦怠感などがあらわれたり、
普通の風邪と同じようにに鼻水や咳、喉の痛みなども生じます。
このような症状は普通5~7日ほどで収まります。
流行中に40℃近い高熱が出たら、インフルエンザと思ってください。
[風邪とどこが違うの?]
(風邪の症状)
風邪はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、せき、のどの痛みなどの部分症状があり、
病状はわりと軽く、普通は3日以内に、長くても1週間程度で完治します。
熱があっても37~38℃くらいです。
[インフルエンザウイルスはどうやって感染するの?]
インフルエンザウイルスは、呼吸と共に体内に侵入して、喉や気管支、肺で急激に増殖します。
インフルエンザは主に、インフルエンザに感染している人の咳やくしゃみなどによって
感染してしまいます。
「飛沫(ひまつ)感染」とよばれています。
[インフルエンザの流行時期は?]
季節性のインフルエンザは、日本での流行は例年、11~12月頃に流行がはじまって
1~3月にピークになります。
「インフルエンザからくるこわい病気」
「合併症」
[インフルエンザ脳症]
インフルエンザ脳症は、インフルエンザによる発熱中に意識障害や
けいれん、嘔吐、頭痛、異常行動・言動などが現れ、最悪の場合は
脳障害の進行や多臓器不全をもたらすこともある、命にかかわる重い病気です。
インフルエンザ脳症は殆どは幼児に多くみられ、5歳以下、特に1歳から2歳位の幼児に集中し、
1年間におよそ100~300人の幼児に発症がみられています。
[ 肺炎 ]
インフルエンザによって体の抵抗力が弱くなっていると、ウイルスや細菌が肺に侵入しやすく、
炎症を起こすことがあります。
喉が痛くないのに咳が出たり、38℃以上の高熱が1週間以上続きます。
また、呼吸困難になり、苦しくなることもあります。
体力が落ちている人や、抵抗力の弱い子供や高齢者が、
インフルエンザや風邪の合併症として発症することが多く、
死に至ることもありますので、
注意が必要です。
[心筋炎]
心筋炎は、心臓を動かしている筋肉(心筋)がインフルエンザなどのウイルスや細菌に感染することで
炎症を起こしてしまう病気です。
発熱、咳、喉の痛み、体全体のだるさ、などの風邪に似たような症状が発症し、
動悸、不整脈、呼吸困難などの症状もあらわれます。
重症化すると心筋炎になってしまいますので、早めの対処が必要です。
[予防法は?]
[ワクチン接種]
インフルエンザワクチンを接種することで、インフルエンザに感染しても軽い症状でおさまり、
肺炎などの合併症や死亡に行きつく危険を軽減ことができます。
ワクチンは効果が出るまでに、接種してから約2週間かかりますので、
10~11月頃の流行前の時期に接種をすることをお薦めします。
[室内の適度温度]
空気が乾燥すると、インフルエンザウイルスは増殖します。
また、のどや鼻が乾燥して防御力が低下することで、インフルエンザに感染しやすくなります。
インフルエンザが流行する時期は、加湿器などを利用して、
湿度を50~60%くらいに保ってください。
[うがい、手洗い]
インフルエンザの感染ルートで一番多いのが飛沫感染です。
二番目に多いのが、手に付着したウイルスからの直接感染です。
直接感染をストップさせるために、手洗いとうがいを最低限、行ってください。
[外出時にはマスク使用]
外出するときは、必ずマスクを着用してください。
飛沫感染をブロックする効果があり、また、鼻の中の湿度が保たれるので、
インフルエンザウイルス防御になります。
[過去の新型インフルエンザ]
1918年:スペイン風邪 (世界で4000万人以上が死亡)
1957年:アジア風邪 ( 世界で推定 200万人以上死亡)
1968年:香港風邪 ( 世界で100万人以上の死亡)
1997年:鳥インフルエンザ (死亡者249人)