多汗症はどんな病気?症状は?治療方法は?
多汗症(たかんしょう)という病気を聞いたことがありますか。
あまり聞きなれない病名だと思うんです。あなたの周りにもあまりいないんではないですか。
しかし、多汗症で悩んでいる人たちがかなりいるんです。
暑くもないのに汗がだらだら出たり、緊張すると汗がにじみ出てくる。
多汗症はこのような症状が現れてくるんです。
汗が体に染みついて匂いが気になったりなど、人前に出るのがだんだんと嫌になってくる傾向がみられます。
多汗症の人達はあまり口に出して人には言いたくないんです。
この多汗症は年齢に関係なく、若い人達にも人に言えなくて悩んでいる人がたくさんいます。
今回はこの多汗症についてまとめてみました。
多汗症とはどんな病気か?
多汗症(たかんしょう)とは、からだの温度調節が普通の範囲をオーバーして、汗が過大に 増加することを意味する疾患です。
特に手、足、頭、脇の下、顔などに、普段、生活するのに支障がきたすほどに汗がにじみ出てくる疾患です。
多汗症は精神的なストレス、例えば 緊張や不安などの原因によって起こる汗ではないかと思う人が多いようですが、
実はこれは身体機能の乱れにより引き起こされる病気による発汗なんです。
多汗症の症状は?
● 緊張すると体から汗が出てくる
● 手汗がひどく相手と握手ができない
● 書類などを持つと濡れてしまう
● 暑くないのに靴の中が蒸れて、靴下も濡れる
● 暑くないのにちょっと緊張すると額に汗がにじみ出てくる
● 周りの人から臭いと思われている気がする
● 白い服やシャツがすぐに黄ばんでしまう
● 長い時間座っていたところが濡れてしまう
その他にも体の様々な部分に汗がにじみ出てしまいます。
[汗をかくのは体温調節]
人間が汗をかくのは、体温調節をするためなんです。
運動によって体温が上がったり、気温が高くて体温を調節しなければならない時は、自律神経の作用で汗をかきます。
そして体温が下がると、自然に汗は止まります。 健康な汗のかきかたはこのように自律神経が働いてくれています。
しかし、多汗症の場合、汗をコントロールする交感神経に何かしらの乱れが生じ、必要以上に汗が分泌されて、
止まらなくなってしまうことがあります。
[体の部位ごとに多汗症には特徴があります]
多汗症といっても、人によっては汗をかく部位や症状は様々です。
手の平からの汗が出る手掌多汗症で悩んでいる人もいれば、顔・頭皮・足・脇の下などの多汗症に悩む人もいます。
また多汗症は発生する部位によって、効果的な対策が違ってきます。
自分の症状を明確に把握してそれに合わせた治療を行うことをお薦めします。
■手掌多汗症
多汗症のなかでも悩んでいる人が一番多いのが手の平から汗がにじみ出てくる「手掌多汗症」です。
症状が深刻な場合は、他の多汗症よりも日常生活に影響を及ぼしてしまいます。
手の平は汗腺がいちばん密集している部分なんです。
「手掌多汗症」は幼少時期から思春期に発症することが最も多く、手掌多汗症の症状があると、
多くの場合は足の裏からも汗が出ます。
■顔の多汗症
顔の多汗症の場合は多くは3つの原因があります。
1)更年期
更年期は早い人で40代前半から、遅い人でも50代後半に迎えます。 おおくの場合は女性に見られますが、男性にもあります。
この場合はエストロゲンとよばれているホルモンの分泌が急速に減るため、ホルモンバランスが乱れ、
身体に様々な悪影響を与えてしまいます。そしてその中のひとつの症状が多汗症なんです。
2)病気
例えば、自立神経失調症やバセドウ病、糖尿病などの病気などからによる顔の多汗症があります。
これらの病気の原因の多汗症の場合、通常の多汗症の治療をしても、意味がありません。
多汗の原因の元となっている病気そのものの治療が必要になってきます。
3)精神的
更年期、病気が原因でない場合は、ストレスや緊張、不安、など精神的な面での要素での原因となっているケースが高いです。
■足の多汗症
足の裏に大量の汗がにじみ出て悩んでいる人がいますが、他の多汗症に比べて人に見られることがないので、
普段の生活にはあまり支障をきたすことはないと思います。
ただ、脚の多汗症の悩みは足からの匂いです。
足からの汗はほとんど無臭なんです。
しかし、汗自体は無臭ですけど、靴がむれて足の角質をえさにしている微生物が成分を放出して、
足からの嫌な匂いを放出させているんです。
足の多汗症の場合、匂いさえ出さなければ人にきずかれることはないので、多汗症を治すというより、
足をこまめに清潔な状態を維持していけば問題はありません。
治療方法は?
多汗症を治療する方法はいろいろあります。薬で治す方法や手術を行って治す方法などさまざまです。
また、体の部位によっても治療方法が違ってきます。
[塗り薬(塩化アルミニウム)]
多汗症の治療方法として一般的なのが、塗り薬の塩化アルミニウムを使って汗腺を覆う治療法です。
継続することで多汗症を控えてくれます。
ただし、塗り薬は一時的に多汗症を抑える治療法として考えたほうがよさそうです。
そして、人によってはかゆみや湿疹などの副作用が生じることがあります。
また、手足用と脇用では塩化アルミニウムの濃度が違うので気をつけて使用してください。
[ボトックス注射]
この方法は美容整形クリニックなどで行うしわの改善方法と同じ治療法です。
この方法はボツリヌス菌という毒素を注入して、汗をかくエクリン汗腺の働きを抑制するので、汗がかきにくくなるんです。
しかし、この方法は効果があっても6ヵ月位しか効果がありません。
その他、いろいろな薬、手術などがありますが、薬の場合は副作用などが多くみられ、手術の場合は後遺症などが残る不安があります。
特に手術の場合は副作用が高い確率で現れるようです。
慎重に考えて検討してください。
お薦め治療法は?
この多汗症についてはまだ多くが原因不明の状態なんです。
もしあなたが仕事のストレス、対人関係、不安、精神的などによって交感神経が緊張することによって多汗症の症状がみられるのでしたら、自律神経から改善してみてはどうですか。
自律神経を正常に取り戻してくれる薬や漢方などがあります。
これは交感神経と副交感神経の働きを正常な方向に導いてくれます。
体の機能から治してみてはどうでしょうか。
久保田式多汗症改善7日プログラム