子供の頃はみなさんよく言われてきたことがあると思うんです。
「牛乳を飲むと背が伸びるよ」と。
親としてはカルシウムを子供に摂らせたいんですね。
もし、カルシウムをあまり摂らないで生活をしていくと体はどうなっていくんでしょうか。
今回はカルシウム不足が生じると骨がスカスカになると言われている原因についてまとめてみました。
カルシウム不足が骨をスカスカにする?
「骨はカルシウムの貯蔵庫」
カルシウムは人間の体に体重の約2%が存在していて、その99%が骨や歯に存在しています。
ですから、カルシウムは骨や歯を丈夫にするための重要な栄養素なんです。
そして、残りの1%はどこにあるかというと、血液中や細胞外液などにあって、血液を固めたり、心臓や筋肉の収縮といった大事な働きの手伝いをしているんです。
カルシウムの血中濃度は決まっていて、足りなくなったら骨から溶け出して補っています。
このように骨はカルシウムの貯蔵庫なので、カルシウム不足が続くことによって、骨がスカスカになってしまうのです。
このカルシウムは未だに日本人にとって一番不足している栄養素なんです。
戦後から一度も標準の値に達したことがないんです。
なぜ日本人は欧米人に比べてカルシウム不足なのか?
欧米ではカルシウム不足は見当たらないんです。
なぜなら、食事にチーズや牛乳など乳製品を日々摂っていて、また、欧米の土壌はカルシウムが多く含んでいて、その土壌で作られた野菜などに多くのカルシウムが含んでいるからなんです。
そして、現代の日本人は昔ほど小魚というカルシウムが豊富に入っている魚を食べなくなってしまったんです。
この小魚が日本人のカルシウム源だったんです。
また、小魚以外にもひじきやわかめ、海藻、大豆など和食にカルシウムが多く含んでいるんですが、
残念ながら今では食卓で見かける回数が少なくなってしまいました。
さらに輪をかけて、インスタント食品や加工品などが出回り、これらがカルシウムの吸収を妨げているんです。
おすすめ食品は?
カルシウムは摂れば良いというものではなく、いかに吸収、沈着率をあげるということです。
これらの食品を一緒に摂ることによって吸収率をあげることができます。
「カルシウムが摂れる食品」
●野菜・大豆食品(ビタミンK含む)
納豆、小松菜、ほうれん草など
●魚類・きのこ(ビタミンD含む)
うなぎ、しらす、きくらげなど
●乳製品(吸収率が一番良い)
牛乳、チーズ、ヨーグルトなど
背が伸びないのはカルシウム不足のせい?
よく「牛乳を飲むと背が伸びる」と言われていますが、日本人の場合、急に背が伸び始める時期は、
12歳~14歳頃だといわれています。
伸びが止まる時期が17歳くらいで、この時期にカルシウムを十分に摂っておかないと、伸びるはずの背が伸びなくなってしまいます。
ただ、身長は遺伝にも大きく影響していますので、牛乳をたくさん飲んだからといって、みんながみんな背が伸びるわけではありません。
ただし、飲まないよりはカルシウムの入っている牛乳を飲んだ方が骨に栄養を与えてあげるため、よいのではないでしょうか。