「高血圧」という言葉はよく耳にすることがあるんではないですか。
それはどうしてかというと、高血圧はもう完全に日本の国民病だからなんです。
国内に高血圧患者は約3000万人以上言われていると言われています。
潜在的な高血圧患者も加えれば、国民全体の4割に達するとも言われています。
高血圧というと、塩分の摂りすぎ、というイメージがあります。
塩分を摂りすぎていると、高血圧にかかりやすくなります。
そして高血圧を放置してると、脳卒中や心筋梗塞など、動脈硬化によるいろいろな生活習慣病を引き起こしてしまいます。
高血圧は、恐ろしい生活習慣病の原因になる病気です。
とても怖いものなのですが、実際にどういう病気なのかということについては、あまり詳しく知らないという人も多いかもしれません。
しかし、高血圧が国民病である以上、誰しもかかる可能性があり、高血圧についてちゃんと知っておくことは大切です。
今回はこの国民病、高血圧についてお伝えしていきます。
■高血圧は日本人の国民病?
私たちの体の中は血液が流れています。
血液を運ぶ動脈に汚れが付着し、流れが阻害されると、心臓は圧力を高くして、末端の血管まで血液を送り届けようとします。
それが高血圧の状態です。
高血圧とは、上手く流れなくなる血液を流そうとして、血圧が高くなる状態です。
高血圧を放置していると、糖尿病などの合併症を引き起こすおそれがあります。
高血圧を予防することで、糖尿病や脳卒中、心筋梗塞などの病気を予防できますので、ぜひ心がけたいです。
●血圧は最大血圧と最小血圧の2種類で判定されます
最大血圧は135~140mmHg以上、最小血圧は90mmHg以上、どちらか一方だけ、あるいは両方とも基準を上回っていると、高血圧です。
特に、最小血圧が高いときは、注意が必要です。
高血圧になる原因としては、塩分の摂りすぎがまず挙げられますが、そのほかにもいくつか、要因となるものがあります。 まずは肥満です。
それから過剰なストレス、アルコールの過剰摂取、喫煙、運動不足も高血圧を引き起こす原因となります。
● 高血圧の原因は、遺伝的なものと、生活習慣によるものの2パターンがあると言われています
遺伝的に高血圧の因子がある方は、日ごろから生活習慣に気を付けておいたほうが良いと思います。
遺伝的な性質を持っていないとしても、生活習慣が乱れていると、高血圧リスクは高くなります。
規則正しい生活習慣を続け、食事は塩分を控えた、健康的なメニューを考えるようにしましょう。
●高血圧は、特有の症状がありません。
「この症状があるから高血圧を発症する」という、すぐ確信するものがないのです。
はっきりした自覚症状がなく、決まった症状もないというのが特徴です。
そのため、症状だけで高血圧になっているかどうかを早期に発見するのは難しいと言われています。
自覚症状がないので、気付かないまま偏った生活習慣を続け、症状が悪化してしまうケースはとても多いです。
日ごろから自分の血圧をチェックする習慣を持つことが、早期発見の1つの方法になります。
■どんな症状が発症する?
高血圧の症状には、「この症状が出たから絶対に高血圧だ!」 と判定できるようなものがありません。
高血圧患者に出やすい症状はあるのですが、その症状が出たとしても、高血圧かもしれないし、それとも他の病気かもしれないし・・・という、どっちつかずの状態になります。
高血圧の症状としては、以下のものが代表的です。
★頭痛
★めまい
★耳鳴り
★肩こり
★息切れ
★動悸
しかし、高血圧特有の症状だと、はっきりわかるものではありません。
「頭痛がしたから高血圧だ」とは普通、パッと思いつきませんよね。
実際、他の病気によって頭痛を発症することも多いです。
めまいや耳鳴りなども同様です。
高血圧には決まった症状がないので、症状だけで早期発見するのは難しいのです。
そのため、気付かないうちに進行してしまって、気付いたときにはかなり重症化している・・・というケースも多いのが高血圧患者の特徴です。
気付いている・気づいていないにかかわらず、高血圧を放置して、進行させてしまうと、重大な生活習慣病を引き起こすおそれがあります。
定期的に病院で検査をしたり、できれば血圧計を手に入れたりして、自宅で定期的に血圧を測ると良いでしょう。
大きな病院だと、血圧測定器が置いてあるので、風邪などをひいて病院に行ったら血圧測定してみる、という習慣をつけるのもよいかもしれません。
なんにせよ、測定できる機会を増やして、早期発見につとめたいです。
ちなみに、高血圧を発症していて、頭痛の自覚症状があるときは、注意の必要な状態です。
頭痛は一般的に、脳の血管が広がって、神経を刺激するために起こるものです。
しかし、血圧が上昇しても脳の血流に影響を与えることはありません。
実際には、高血圧によって頭痛が起きているとは考えにくいです。
それならばどうして、高血圧の症状に「頭痛」が入っているのでしょうか。
正確に言うと、高血圧によって頭痛が起きているのでなく、高血圧により、動脈硬化など何等かの病気を合併していて、それが原因で頭痛が起きている可能性が高いのです。
脳の動脈硬化で考えられる病気は、脳卒中です。
その中でも、脳の血管が破裂する出血性脳卒中、くも膜下出血も疑われます。
ただし、高血圧の患者に頭痛が起きているからと言っても、必ずしも脳卒中の危険性が疑われるとも言えません。
別の原因によって起きているということも考えられます。
高血圧と診断された方で、頭痛がするときは、その頭痛が高血圧と関係するものなのかを判断してもらうことが大切です。
また、高血圧の関連が疑われる頭痛がするときは、血圧の急上昇を避けるようにしましょう。
血管は、温度の高いところでは熱を放出しようと広がり、温度の低いところに行くと、熱を逃がさないように収縮するという特性があります。
その結果、血圧が急激に上昇します。
温度差が大きいほど、血圧は上がり、状態は危険になります。
お風呂に入るときは寒暖差があるので、特に注意が必要です。
もしできましたら、自宅に簡単な血圧測定器を用意しておくことをお薦めします。
この血圧測定器は簡単に買えることができ、値段もそれほど高いものではありませんから、ぜひ、家庭に置いておいてください。