私たちヒトは恒温動物です。 ヒトは熱量の80%を、体温維持に使っています。
体温維持に使う熱量は、気温が高いほど少なくなります。
日本のように四季がある環境では、ヒトは季節に応じて、体温維持の設定を変えて生きています。
体温維持に使う熱量は、夏になると減ります。
これはつまり、暑い夏のほうが冷えやすく、一度冷えてしまうと、温まりにくいということになるんです。
この熱量の変化には個人差が大きく関係しています。
夏に熱量を使う量が大きく減る人は、冷房病にかかりやすくなります。
夏に、外から部屋に入ったとき、涼しいと感じるのは25度以下だと言われています。
たとえば、部屋の温度が23度位だと、部屋入って来ると「涼しいな」と感じるようになります。
もし25度以下のオフィスでパソコンに向かって、一日中デスクワークをしているような場合は、手足の冷えを感じる冷房病になっているかもしれません。
旧式の集中方式の空調施設を使っているオフィスなら、空気の対流が悪いので、同じ屋内でも温度差が起きやすくなります。
そうすると、冷房病になりやすくなってしまいます。
とくに、吹き出し口に近い人にいる場合は、とりわけ冷房病にかかりやすくなります。
パギンスやレギンスは、脚の冷えの予防、冷房病予防に適しているので、夏のファッションはこうしたファッションを活躍させると良いですよ。
■熱中症予防には除湿しないと意味がない?
エアコンの設定温度を下げ過ぎると、冷房病になります。
では、設定温度を下げ過ぎなければ、エアコンが体に悪くならないかというと、そうではないんです。
エアコンを使い始めると、適切な設定温度でも、くしゃみをしてしまう人がいます。
これは、エアコンからアレルゲン(ハウスダスト)がふきだしていて、それに反応してくしゃみが出てしまっているのです。
花粉ほどひどくはありませんが、ハウスダストも、多くの人が反応してしまうアレルゲンです。
空調機のフィルターを掃除すると、ハウスダストの量を減少させられます。
最近の家庭用のエアコンでは、フィルターの自動掃除機能がついていたりしますよね。
こういうのがあると、とても便利ですね。
エアコンというのは、機種によって機能がまったく違ってきます。
特殊なところにある空調機、たとえば病院にある空調機なら、病原菌の除去や、感染予防のために陰圧と陽圧の調整機能がついています。
航空機は、上空なら加圧、密閉された空間なら二酸化炭素の除去機能がついています。
一般家庭やオフィスの空調機では、湿度の調整機能、外気との換気機能、空気の汚れを取るフィルター機能に違いがあります。
古い集中方式の空調は、温度を下げると、皮膚がべたつく感じがします。
人の体温上昇を防ぐには発汗が必要ですが、発汗しても汗が蒸発しないと、体温は下がりません。
そこで、空気中の湿度が関係します。
除湿をしないで空調機で温度だけ下げると、湿度は変化しないので相対的に湿度が上がって、皮膚がべたついてしまいます。
熱中症は、湿度の増加により、発汗で体温調節できなくなることが発症の原因の1つです。
適度に除湿して、温度を下げると、発汗による自然の体温調節も維持されて、室温を下げすぎずに快適な体温が保てるので、冷房病の予防に役立ちます。