3月3日は雛祭りですね。
2月頃から3月初旬にかけて 雛人形をお部屋に飾るんですが、
あれは何のために飾るのか考えた事がありますか?
子供に質問されたら困ってしまいますね。
そこで、ひな祭りに関する身近な疑問を調べてみました。
[雛人形をなぜ飾るのか?]
「雛祭り」の起こりは、中国の漢(紀元前206-220年)の 時代まで遡ります。
昔、徐ちょう(じょうちょう)という男が いて、3人の女の子をもうけたにもかかわらず、
不幸なことに3日間の間に3人とも死んでしまいました。
その徐ちょうの悲しむ姿を見た村人達がお酒を持ち、3人の女の子を酒で清めた後に、
水葬した事が由来になっていると言われています。
その逸話が日本に伝わって、平安時代に 厄払いの行事として紙で作った人形を川に流す
「流し雛」という行事が行われるようになりました。
そして、もうひとつ説があるんですが、「ひいな遊び」という人形遊びです。
平安時代(今から約1000年前)に、貴族の子供達の間で
紙の人形でおままごとをする「ひいな遊び」が盛んになりました。
紙やワラで作った単純な人形(ひとがた)に
自分の厄や災いを移して、海や川へ流した「流し雛」の行事が
結びついたのが今の雛祭りです。
それから「一生の災厄を人形に身代わりになってもらう」という 意味で、
「雛人形」を飾るようになりました。
女の子が生まれるとその娘のために雛人形を用意し、
その娘の不幸は、人形に身代わりとなって受けてもらい、
健やかに成長してお雛様のように、幸せが訪れることを願うようになったのです。
今では、「女の子の健やかな成長を祈る」ために飾りますが、
雛人形には厄払いの意味も込められていたんです。
[雛人形たちはいったい誰なの?]
最上段: 天皇(親王)と皇后(親王妃)
ひな檀に向かっって左が天皇、右が皇后様です。
※ 京都では、これが逆になっています!
2段目: 三人官女(さんにんかんじょ)
宮中に仕える女性をあらわします。
三人の中の一人は お歯黒、そして、眉がありません。
(既婚者を意味しますが、 生涯独身の女官の場合は年長者を意味します。)
3段目: 五人囃子(ごにんばやし)
五人の楽人をあらわし、
向かって右から、謡(うたい)、笛(ふえ)、 小鼓(こづつみ)、大鼓(おおづつみ)、
そして太鼓(たいこ)の順であり、右から楽器が小さい順番に並んでいます。
4段目: 随身(ずいじん、ずいしん) 右大臣と左大臣
向かって右が左大臣で年配者((髭の生えた老人)、
向かって左が右大臣で若者です。
いずれも武官の姿で、正しくは近衛中将または少将です。
5段目: 仕丁(しちょう)
従者をあらわし、 三人で一組です。
それぞれ、日傘をかざしてお供する係(立傘 )
殿のはきものをお預かりする係(沓台(くつだい))
雨をよける丸い笠(かさ)(台傘 ) を竿(さお)の先にのせてお供する係を分担しています。
こうして、この雛人形が「守り雛」として 私達の身に降りかかってくる
厄から守ってくれているのです。
なんだかややこしいですけど、子供の成長を見守ってくれるので、
感謝しましょう。
「木目込み人形」唯一の正統伝承者
経済産業大臣指定
真多呂人形